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市山くじらや 

コンパス

10年ほど前にヨーロッパに行った時、
自分の日本の住所との2点をまたぐ
大きなコンパスのイメージが浮かんで来て、
地球サイズの物理的な距離が少し体感出来るようになっていました。
移動の間に感じること、慣れ親しんだ土地や人を思うこと、
環境が変わることで眠っていた感覚が鋭くなるように思います。
空間処理能力がバージョンアップされたような面白い体験でした。

帰国してしばらくは世界でおきているニュースが今までよりも身近に思えましたが、
予想通り、日に日にその感覚は鈍っていきました。
出来ることなら無くなって欲しくない感覚でした。
あの時のルームメイトや近所のご夫婦、カフェの店員さん、日本人の画家のおじさん、
記憶の中の人たちは今も元気にしているかなぁ。
思いを馳せるとかすかに蘇る感覚です。

先日ヨガのクラスに参加して、片足で立つポーズをしていたとき、
左足が軸の方が安定するなぁ、右足で立つときはかなり意識的に集中しないと
バランスを崩しやすいなぁとか考えていました。
コンパスのイメージが浮かんできました。
軸足がしっかりしているともう片方の足は余裕を持って地面に下ろせます。

軸足がしっかりしてたら着地が自由になりそうです。
着地点が新しい軸になることだってある。

制作中は色んなことを頭に浮かぶままにしたりイメージを結んでみたり。
インプットとアウトプットを行ったり来たりしています。
だけど、外の世界の写真も撮りに行きたいなぁ、と就寝前に思いつつ。
今日は窯に入れる前の器の画像。
コンパス_e0203580_038146.jpg

by ichiymakujiraya | 2015-01-20 00:57 | つれづれ